ビカクシダの育て方
難易度 ★★☆・着生シダ
ビカクシダ(コウモリラン)は、木や岩に着生して育つシダの仲間。土に植えなくても板付けで壁に飾れるのが魅力です。丈夫な品種を選べば、初めてでも十分に育てられます。
ビカクシダは種類によって難易度が大きく変わります。最初は乾燥にも寒さにも比較的強い「丈夫な普及種」から始めるのが失敗しないコツです。
- ビフルカツム(P. bifurcatum)… 最も丈夫で増えやすい定番。初心者はこれ
- ネザーランド … ビフルカツムの選抜種。姿が整いやすく人気
- ウィリンキー … 垂れる胞子葉が美しい。やや上級だが挑戦しやすい
リドレイ・グランデなどの大型・原種系は水管理がシビア。1鉢目が育て切れてからがおすすめです。
ビカクシダは根が少なく、水苔やコルク板に着生させて育てます。仕立て方は主に「板付け」と「鉢植え」の2通り。
鉢で育てる場合は、水苔単用か、軽石・ベラボン(ヤシチップ)主体の“よく乾く”配合にします。普通の培養土は水を含みすぎて根腐れの原因になるので避けましょう。
- 板付け … コルク板・ヘゴ板+水苔。壁掛けで飾れる
- 鉢植え … 水苔単用 or 軽石+ベラボン。管理はこちらが楽
- 水苔は必ず「乾いたら戻す」ため、たっぷり吸水させてから使う
水やりの基本は「植え込み材が乾いてから、たっぷり」。板付けはバケツに数分沈める“ソーキング”か、全体にしっかり散水します。常に湿ったままは根腐れのもとです。
置き場所はレースカーテン越しのやわらかい光がベスト。直射日光は葉焼け、暗すぎると徒長します。風通しも大切です。
- 水やり … 水苔が乾いて軽くなったら。夏は数日に1回、冬は控えめ
- 光 … 明るい日陰〜レース越しの日光。真夏の直射は避ける
- 温度 … 最低5〜10℃を目安に、冬は室内へ取り込む
「重さ」で乾き具合を覚えると失敗しません。持ち上げて軽ければ水やり、ずっしり重ければまだ待つ。
肥料は春〜秋の生育期だけでOK。冬(休眠期)は与えません。
水苔の上に緩効性の置き肥(マグァンプKなど)を少量置くか、規定より薄めた液体肥料を水やり代わりに月2〜3回。与えすぎは肥料焼けを起こすので「薄く・控えめ」が鉄則です。
- 時期 … 4〜10月ごろの成長期のみ
- 種類 … 緩効性の置き肥 or 薄めた液肥
- 量 … 規定量より薄く。冬は施肥しない
ビカクシダの醍醐味が「板付け」。苗の根鉢を湿らせた水苔で包み、コルク板やヘゴ板にテグス(釣り糸)やワイヤーで固定します。
株元の外側に出る丸い葉は「貯水葉(外套葉)」。これが板を抱え込むように広がって株を固定し、水分を蓄えます。上向きに伸びるとがった葉が「胞子葉」で、こちらが成長の主役です。
- 1. 水苔をたっぷり吸水させ、根鉢を包む
- 2. 板に当て、テグスで放射状にしっかり巻いて固定
- 3. 貯水葉が上向き・板を覆う向きにセット
- 4. 根が板に活着するまで(数ヶ月)は動かさない
板付け直後は乾きやすいので、活着するまでは水やり頻度を少し多めに。
ビカクシダで最も多い失敗は「貯水葉を枯れたと思って切ってしまう」こと。貯水葉は成長すると茶色く変化しますが、これは正常。切らずに残してください。
- 貯水葉(茶色い外側の葉)を切らない … 株を守る大事な葉
- 水のやりすぎ → 根腐れ。乾いてから与える
- 直射日光 → 葉焼け。夏は遮光 or 明るい日陰へ
- 極端な乾燥 → 葉がパリパリに。空中湿度も意識する
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